フランス留学を始めるのにまず思い浮かぶのが語学留学だと思います。約7カ月~1年を語学学校でフランス語を習得してから、現地の大学・大学院や専門学校に行こうと考えている方は少なくないと思います。しかし、この語学学校の期間を大学・大学院留学に置き換えて留学することも可能です。むしろ、様々な点において大学・大学院留学から留学をスタートしたほうがメリットが多いのは言うまでもありません。ここでは大学・大学院から留学すべきである理由をご案内させいていただきます。
①学生ビザを取得しやすい
昨今、語学留学での学生ビザ取得は年齢や経歴によって難しくなってきております。大使館から学生ビザ申請を却下されてしまい、申請内容をビジタービザに切り替えて再申請、再度却下という例も少なくありません。しかし、大学・大学院留学の場合、経歴にさほどの欠点がない限り、年齢関係なく学生ビザが取得できています。留学準備中に申請からビザが届きまでの期間が最もストレスのかかる期間となり、大学・大学院で学生ビザを申請することでこのストレスも解消される点も大きいと言えるでしょう。また、学生ビザはビジタービザと違い、フランスでのアルバイトが認められているため、ビジタービザに比べ学生ビザを取得するほうが断然良いわけです。
②留学費用が大きく抑えることができる
大学・大学院の学費は一部教育機関を除いて年間0円~50万円程度です(学費の算出には大学によって異なる)。語学学校の学費は安い学校で年間30万円、高額な学校で150万円という学校もあります。また、語学学校の授業の質は年々悪くなっており、語学学校に支払った学費で日本のフランス語教室に通い、フランス語をB1以上のレベルまで習得して語学学校を経由せずに大学・大学院に入っていれば時間と出費のロスを削減できると思う方も増えております。日本でゼロからB1取得は個人差はあるものの1年間の集中学習で十分です。いずれにせよ留学費用を抑えることで滞在できる期間も延びるわけですから賢く留学の計画を立てることはとても重要です。
③ビザの延長が許可されやすく留学期間が長くなる
留学する方の多くはできる限りフランスに長く滞在したと思っております。長く滞在するためにはビザの延長が必要となります。語学留学をしている留学生は翌年も語学学校へ1年分の高額な学費を支払わなくてはなりません。それに対して、大学・大学院留学は事前に数年単位での学業が決まっているため、更新手続きは都度1年であるものの、学費が安い点、大学からの更新手続きに必要な書類の入手が容易である点や更新手続きを管轄する現地行政機関の審査も緩くなる点も語学留学で延長し続けるよりはるかにメリットが多いわけです。
④学位が取得できる
語学学校で学業を修了しても語学学校が発行する紙切れにすぎない修了証明書が発行されるだけなのに対して、フランスの大学・大学院の学業を修了すれば学位(学士号、修士号など)が取得できます。フランスで仕事をしたい場合などに強みとなるのがこの大学・大学院の学位となります。留学のスタートが大学・大学院であった場合、始めから学位を取得する過程に入ることができます。しかし、語学学校を経由して大学進学していては時間が年単位で無駄になってしまいます。時間もお金もうまく活用してせっかくの1年間の留学も無駄にしないようにできるのもメリットであると言えます。
どうでしたでしょうか。このように上記4つのメリットを理解するだけでも語学留学がいかに無駄であり、大学・大学院留学からスタートすべきでるかが理解いただけたかと思います。